日本小児神経学会

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Last Update:2017年2月6日

小児神経Q&A

Q50:ニーマンピック病C型は治療できるのでしょうか?

ニーマンピック病C型で細胞の中にたまる糖脂質の合成を抑制するミグルスタットという薬剤が出来ました。糖脂質が細胞にたまることを防いで病状の進行を抑える「基質合成抑制療法」になります。学童期以降発症の患者さんで飲み込みや眼の動きを改善させたことが報告され、神経症状にも効果があることが分かりました。2009年にヨーロッパでニーマンピック病C型に対する治療薬として認可され、日本でも2012年3月に承認、5月より投与可能となりました。
飲み薬で、成人は通常1回2カプセル(200mg)を1日3回、小児の場合は体格に合わせて投与量を調整して1日1回から3回内服します。副作用は下痢やおなかがはるなどの腹部症状が中心で、強い場合には体重が減ってしまう場合もあります。下痢はミグルスタットが消化酵素の働きを抑えてしまうために生じる副作用で、その出現には食事と薬の内服の間隔が大きく影響します。薬の内服を食事と食事の間にして、時間を空けることで副作用を軽くすることができます。
学童期・成人発症の患者さんだけでなく小児の患者さんでも、一部の病状を安定化させたという報告があります。神経症状が進行した患者さんではミグルスタットの効果は乏しいですので、早期診断と早期の治療開始が重要です。

病気を完全に治す治療法は今のところありません。特定疾患(難病)に認定されていますので、医療費の減免や日常生活用具の給付を受けることができます(保健所が窓口ですが、市区役所で受け付けている地域もあります)。

(鳥取大学医学部脳神経小児科 戸川雅美/2016年7月QA委員改変)

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