日本小児神経学会

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Last Update:2022年12月16日

小児神経Q&A

Q28: 筋ジストロフィー の患者登録制度について教えてください。

患者登録制度は、筋ジストロフィーの臨床試験(治験)を日本でも効率よく行うことで、早く新しい治療法を患者さんのもとに届けることを第一の目的としています.治験を検討している研究者や製薬会社に、日本における筋ジストロフィー患者数などの情報を伝えることで、日本での治験を推進する役割を担います.また全ての治験が対象ではありませんが、登録している患者さんに対して治験への参加を打診する案内を行う場合もあります.

日本における筋ジストロフィー患者登録制度(REMUDY)は、2009年に筋ジストロフィー臨床研究班によって構築され国立精神・神経医療研究センターで運営・管理を担っています.患者さんそれぞれの診断名、現在の状態、治療内容、遺伝子診断の結果などを、主治医の協力のもと患者さん自身で登録していただきます.ジストロフィン症(デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)とベッカー型筋ジストロフィー(BMD))、筋強直性ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィーを対象としており、2021年11月現在、全国から3,000名を超える患者さんに登録いただいています.先天性筋ジストロフィーのうち、福山型先天性筋ジストロフィーについては日本筋ジストロフィー協会が患者登録制度を運営しています.

書類を郵送いただく郵便料金のみ費用は負担いただきますが、登録そのものは無料です.毎年情報を更新していただきます.より多くの患者さんに登録していただくことは日本において治療開発を推進していくために大きな役割を担いますので、この登録制度を積極的に活用いただきたいと思います.

2022年1月 日本小児神経学会広報交流委員会QA部会

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