日本小児神経学会

会員専用ページログイン
Last Update:2017年2月6日

小児神経Q&A

Q70:家では良く話すのに外に出ると誰とも話ができないのは病気でしょうか?

お子さんの状態からは、場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)が疑われます。場面緘黙は、本来話す能力は十分あるのに、特定の場面において、全く話せなくなってしまう様子を意味します。自分の家では、お父さん・お母さん・兄弟などの家族と、全く普通に問題なくお話をしているのに、学校や幼稚園など家の外や、家庭内でも家族以外の人が同席すると、まったく話さないか、ほとんど話さなくなってしまう状態を指しています。いわゆる「人見知り」や「恥ずかしがり屋」といったものでは、最初の内、話さないことはあっても、遊びなどを通じて一度打ち解け始めると話すことが可能になりますし、何年もそういった状態が続くことはないと考えられます。一方、場面緘黙の場合は、症状がとても強く、何年たっても症状が改善せずに、一貫して長く続く場合があるといった点で異なります。ことばを必要としない遊びなどでは、発話以外の表情・動作などで、他の子供達とコミュニケーションを取ることができることも多く、話さないことにより生じる問題点はあるものの、異常行動や、物事の理解などについての問題は多くありません。

(岐阜大学医学部附属病院小児科 加藤善一郎/2016年7月QA委員改変)

このページの先頭へ