日本小児神経学会

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Last Update:2017年2月6日

小児神経Q&A

Q48:染色体異常は遺伝するのでしょうか。

染色体の病気は意外と多い病気です。ヒトの染色体は全部で46本あり、父と母から半分ずつ受け継いでいます。1番から22番までの常染色体とXもしくはYの性染色体があります。染色体異常は数が増えたり減ったりするタイプ(数の異常)と形が変わるタイプ(構造異常)に分かれます。数の異常で最も多いのは21番染色体が1本多い(21番トリソミーといいます)ダウン症候群です。ダウン症候群は700から1,000出生に1人くらいの割合で生まれます。
染色体異常の多くは遺伝しません。特に、数の異常は遺伝することは稀です。しかし、構造異常の場合は両親のいずれかが保因者(症状はないが、染色体の構造異常をもっている)である可能性があり、その場合は遺伝することがあります。そのため、染色体異常が発見されたときには、小児神経専門医や臨床遺伝専門医(http://www.jbmg.jp/)に相談していただき、遺伝カウンセリングを受けられることをお勧めします。必要があれば主治医から紹介してもらってください。
染色体異常それ自体を治療することは現在の医学をもってしてもできません。しかし、染色体異常のタイプにより、どのような問題が生じやすいのか、どのような経過をとるのかについては、長年の経験が蓄積されています。小児神経専門医や臨床遺伝専門医はそのような経験に基づいて、染色体異常のお子様の支援を行っていますので、ご相談いただければと思います。

(名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野 齋藤伸治/2016年7月QA委員改変)

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