日本小児神経学会

会員専用ページログイン
Last Update:2019年5月1日

小児神経Q&A

Q22:子どもでは下痢に伴ってけいれんをおこすのはどうしてですか?

「ウイルス性胃腸炎に伴う無熱性けいれん」という病気が有ります。0-2歳前後の乳幼児で、脱水を伴わない程度の軽症の下痢症で発熱(38℃以上)がないにもかかわらず、けいれんを起こします。けいれんの多くは短い(数分以内)全身性けいれんであり、すぐに意識も戻り普段の状態となりますが、しばしば繰り返してけいれんをおこします。どの下痢症でもおこしますが、冬季の乳児の下痢症の原因として多いロタウイルス腸炎やノロウイルス腸炎に伴い、下痢が始まって1-2日目あたりにおこすことが多いようです。このタイプのけいれんには、けいれんの治療によく使われるジアゼパムの坐薬(ダイアップ坐薬®)は効きにくいです。カルバマゼピン(抗けいれん剤)を飲ませたり、リドカインという薬を点滴したりします。けいれんが止まれば、治療は中止してかまいません。この病気は下痢症のときだけの一時的なけいれんですので、こどもさんの発達などに影響することはありません。また、繰り返すことも少ないので、下痢症のたびに予防的に抗けいれん剤を服用する必要はありません。

(大阪市立大学発達小児医学 服部英司 2007年1月6日//2016年7月QA委員改変)

このページの先頭へ