日本小児神経学会

会員専用ページログイン
Last Update:2022年12月14日

小児神経Q&A

Q6:泣き入りひきつけは何故起こるのですか?

乳幼児が大泣きした後、呼気(息をはいた)状態のまま、呼吸停止し、顔色不良、意識喪失し、全身の脱力(ぐったりする)やけいれんなどを起こす病態を「泣き入りけいれん(憤怒けいれん)」といいます。頻度は、生後6カ月から2~3歳ぐらいまでの児の4~5%にみられ、比較的多い疾患です。一般的に脳波や画像検査に異常なく、年齢や成長・発達に伴って自然に消失して行く予後が良い疾患です。原因は様々で、強く泣くことで無呼吸となり、脳が一過性無酸素状態に陥り、意識消失と脱力やけいれんなどを生じますが、通常すぐに呼吸が再開し、後遺症は残しません。熱がないときにおき、てんかんなどと違って発作の前に必ず「大泣き」や「びっくりする」などの誘因があり、「無呼吸」の段階があるのが特徴で、睡眠中にはおこりません。

2022年12月 日本小児神経学会広報交流委員会QA部会

このページの先頭へ