日本小児神経学会

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Last Update:2019年7月3日

小児神経Q&A

Q5:てんかんは手術で良くなりますか?

 Q2-4をご参照ください。病巣が確定している場合の病巣切除や半球離断では発作が止まる率が高いのですが(60-80%)、MRIで異常がない場合は止まる率は低くなります。脳梁離断では発作は止まらないことが多いのですが、転倒など危険な発作が90%は抑制され、ぼーっとすることも減ります。迷走神経刺激では、5-7割の方は発作が半分以下に減ります。また、術前に薬物療法で止まらなかった発作が、術後には薬物療法で止まることもあります。
 通常は発作が止まれば発達面は改善が見られます。病巣切除手術や半球離断術などでは発作が止まることが多く、発達の改善が期待できます。ただし、時とともに実際の年齢も上がるため、IQは年齢相応に正常化するとは限りません。発達年齢の改善が重要です。

須貝研司(重症児・者福祉医療施設ソレイユ川崎)2019年5月1日改変

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