日本小児神経学会

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Last Update:2019年5月1日

小児神経Q&A

Q59:Rasmussen症候群(ラスムッセン症候群、ラスムッセン脳炎・脳症)にはどんな治療法があるのでしょうか?

 抗てんかん薬の治療に加えて、1)ステロイドパルス治療、2)ガンマグロブリン療法、3)タクロリムス、4)血漿交換療法などの免疫修飾治療が行われます。
 身体の麻痺が固定してきますと、てんかんの原因が言語優位半球側にない場合(右手利きの場合は左半球が言語優位である場合が多い)は、機能的半球切除(半球離断術)というてんかん手術が検討されます。迷走神経刺激が有効という報告はありません。
 最近では、免疫修飾治療の進歩で身体の麻痺まで進まない方が増え、不全麻痺が改善する例もあります。

 高橋幸利(静岡てんかん・神経医療センター)2019年5月1日改変

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