日本小児神経学会

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Last Update:2019年7月3日

小児神経Q&A

Q3:てんかんに手術ができるかどうかの検査はどのようなものですか?

 手術ができるかどうかだけでなく、手術方法と脳の手術範囲を判断するために検査を行います。このため、通常の発作がないときの脳波(発作間欠時脳波)、発作が起こるときの脳波を得るための長時間脳波ビデオモニタリング、脳の異常な形を見る頭部MRI、脳の各部位の機能異常と言語の優位半球を同定したり、乳幼児では手術前後の発達検査や神経心理検査が必須です。MRIで見えないてんかんの焦点の検出には、発作時、非発作時の脳血流変化と発作時から非発作時を引いた血流変化を見るSPECT検査(発作の出どころは血流増加)、脳のブドウ糖代謝を見るPET検査(通常、発作の焦点はブドウ糖代謝が低い)、頭の骨の影響を受けずに異常脳波が出ている部位を同定する脳磁図(MEG)などを組み合わせます。

須貝研司(重症児・者福祉医療施設ソレイユ川崎)2019年5月1日改変

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