日本小児神経学会

会員専用ページログイン

日本小児神経学会のウクライナの情勢に関する声明文

Last Update:2022年4月28日

 日本小児神経学会は研究や診療を通じて,グローバルな活動を行なっている団体です.私達はウクライナに対して行われている破壊・暴力行為に対して非常に心を痛めており,重大な懸念を示します.神経系の疾病をお持ちの患者さん,そしてその方々を支えるご家族は多くの支援が必要です.軍事侵攻による破壊・暴力行為のみならず,それによって医療行為や医薬品が途絶えてしまうことは,患者さんの生命に直結します.私達はこのような非人道的な状況は受け入れがたく, 即時の停戦を求めます.

 ウクライナの皆さんに適切な医療が届けられるよう,支援方法を検討していきたいと考えています.ウクライナの状況は遠い国の出来事ではなく,私達の心はウクライナの患者さん,子どもたち,ご家族と共にあります.

*英語版はこちらから

2022年4月28日

一般社団法人日本小児神経学会

国際小児神経学会(ICNA)声明文和訳

*原文はこちらから (外部サイトに移動します)

子どもたちへの戦争をやめよう

 子どもたちに対する絶え間のない侵害は、今行われている戦争から自分を取り戻そうとして、将来の世代に広範囲にわたる影響を及ぼすでしょう。
4億5千万人の子どもたちが、世界で最も命が危険にさらされる戦争地帯に今も住んでいます。

子どもたちに対する戦争をやめよう!

 現在、6人に1人の子どもたちが武力紛争の起きている地域に住んでおり、今は過去20年のどの時点よりも戦火による被害を受けるリスクが増しています1
 これらの罪のない子どもたちの神経発達と精神衛生に対する壊滅的で急性かつ長期的な影響は計り知れず、しばしば不可逆的です。
 世界中の小児神経科医が集う国際小児神経学会(the International Child Neurology Association: ICNA)は、力を合わせて、すべての子どもたちが、理性的な話し合いと敬意ある外交を通じて紛争が解決され、平和で、開かれた、思いやりのある世界の中で、健全な人生のスタートを切り、その可能性を最大限に発揮できるようにします。戦争は人類の究極の過ちであり、私たちの次世代にとって破滅的な負の遺産です。
 ICNAは子供に対するいかなる暴力にも強く反対します。政治的対立を解決するために戦争が使われるべきではありません。この侵略を行っている政府は、ウクライナの子どもたちと影響を受けた他の全ての人々のために、ただちにこれを止めなければなりません。

 この紛争に関与する国々にいる親愛なる同業者の皆さんは、私たちがこの残虐な行いを終わらせるためのありとあらゆる取り組みを強く支持し、また小児神経分野における国際協力をさらに発展させることを知っておくべきです。北アフリカからの「志願兵」がすでに関与し、急速に拡大しているこの侵略は、私たちの地球を破壊し、人間の生命を消滅させる紛争に発展するリスクをはらんでいます。
 ウクライナで進行中の侵略は、一国に対してだけでなく、すべての開かれた社会に対して向けられています。ICNAのような世界規模の科学的なネットワークは、開かれた社会でのみ繁栄することができるのです。

#ENDWARONCHILDREN

1.Kamoy, K., Podieh, P., & Salarkia, K. (2021). Stop the war on children: A crisis of recruitment. 1–67. http://icnapedia.org/s/1a

あらゆる戦争は、正しいか正しくないか、破滅か勝利かを問わず、こどもに対して行われている。

Eglantyne Jebb

※日本語訳:日本小児神経学会国際化推進委員会

国内学会からの声明

*以下、各外部サイトに移動します

公益社団法人日本小児科学会

ウクライナでの母子医療施設への攻撃に関する緊急メッセージ(2022年3月11日)

JPS Statement: JPS Statement on Lives and Well-being of Children in Ukraine

このページの先頭へ