日本小児神経学会

会員専用ページログイン
Last Update:2022年12月14日

小児神経Q&A

Q40:おしりの割れ目の中に凹みがある赤ちゃんは放置しても良いですか?

臀裂(おしりの割れ目)の中で尾骨の上にある皮膚の陥凹は、仙尾骨部皮膚陥凹(sacrococcygeal dimple)または仙骨部皮膚陥凹(sacral dimple)と呼ばれるものです。この皮膚異常は、健常新生児の約3%に見られるという報告があるため、臨床的な意義は乏しく、画像検査を必要としないと言われています。しかし、仙骨部皮膚陥凹に脊髄終糸の脂肪腫を伴う場合があり、脊髄終糸脂肪腫が脊髄繋留症候群の原因となる場合が報告されています。このため、画像検査は不必要であると断言することはできず、臨床の現場では意見の分かれるところです。子どもを診療する脳神経外科医や小児神経科医に経過を診てもらうのが良いと思います。

2022年12月 日本小児神経学会広報交流委員会QA部会

このページの先頭へ