日本小児神経学会

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Last Update:2022年12月29日

小児神経Q&A

Q89:MRI検査の予定があります。ねむり薬を使わないといけませんか?

 MRI検査は磁石の力でからだの中を見ることができて、病気を診断するためにとても大切な検査です。放射線被ばくがありませんし、痛くはありませんが、かなり大きな音がして、狭い器械のなかで20分くらいは動かずにじっとしていなければなりません。MRI検査をするのに恐怖心を軽くしたり、動かないようにするために、ねむり薬(鎮静剤)でお手伝いをすることは、病院ではよくあります。でも、できたらお薬を使わずに検査したいですね。

 MRI検査がなぜ必要なのか、どのような検査なのかを説明したら、小さなお子さんでも動かずにがんばれることもあります。そのための検査前準備のことをプレパレーションと言います。プレパレーションには、検査室を実際に見学したり、おもちゃのMRI検査器械でお人形遊びをする方法もありますが、ここでは動画を見て準備する方法をご紹介します。

 MRI検査のプレパレーション動画には2種類があります。アニメーション動画「シロクマンのMRIアドベンチャー」とVR動画「MRIけんさってどんなことをするのかな」です。アニメ動画では、シロクマンが検査のためにじっとするための練習をがんばっています。VR動画は、VRゴーグルをかけて視聴すると、MRI検査をバーチャルに体験することが可能です。お子さんに合わせて視聴してみてください。

 これらの動画は動画作成にご協力いただいた企業・団体(日本小児放射線学会等)のサイトからも閲覧できます。(外部サイトに移動します)

 何回もくりかえして動画をみて練習すると3歳児でもねむり薬を使わずに、検査ができることもあります。担当医からMRI検査の予定を告げらたら、検査日の10日ほど前から準備を始めましょう。ご家族もいっしょに準備するとさらに効果的です。是非、動画を見てお薬を使わずにMRI検査をトライしましょう。そして検査ができたら、お子さんをたくさんほめてあげてください。

 お子さんの状態によっては、ねむり薬を使用しないと難しい場合もあります。無理はしないで担当医とご相談ください。安全に配慮した鎮静検査をご説明させていただきます。

*なお日本小児神経学会ならびに監修者は当該動画の作成に関連して、開示すべき利益相反関係になる企業はありません。

2021年6月 日本小児神経学会広報交流委員会QA部会

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